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ミッドガルド、ルーンミドガツ王国暦1000年。
アルデバラン高原の村落に突如大量の魔物が発生。
プロンテラより討伐隊が派遣されるが村落は全壊し、
掃討後も住人の生存報告は無かった。
文字通り、村落は消滅した。
数日の後、討伐隊の数名が明確な理由無く投獄され、
また何名かは姿を見かけなくなった。
一連の異変から王宮と教会は混迷し、
やがて誰とも無く口にした。
―――――戦争が始まる、と。
多くの人間が、生きる意味と、生きる目的を失った。
全てが遠い過去へ追いやられ、手の届かぬ夢となった。
ある少女は肉親を手にかける決意をし、
ある魔道師は国へ反旗を翻す決意をし、
ある騎士は友を手に掛ける覚悟を決め、
ある男は死に場所を求めて彷徨った。
誰にも救いなど訪れず、誰も幸せにはならない。
―――それでも、人は、足掻き続ける。
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